安曇野のいま

地域外の人たちも御船を曳きました

安曇野・穂高の秋の祭り「御船祭り」は、先月27日大人船のぶつけ合いで終わりましたが、30日この御船祭りで曳かれた子供船を、特別に地域外の人でも曳くことができる機会がありました。

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穂高神社に奉納される御船はいつもはその町内の人しか曳けませんが、特別展「安曇野のお祭り展」のプレイベントとして穂高神社から特別展の会場となる穂高交流学習センター「みらい」までの約1kmの区間を、誰でも曳くことができる催しを企画したものです。

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大型の台風接近ということで当日の天候が危ぶまれましたが、船が穂高神社を出発した午前9時頃にはからりと晴れあがり、お船の曳航に参加した100人余りが手綱を曳きながら汗を流しました。     

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子供船は船体を紅白の幕で被い、その周りを子どもたちが着た晴れ着で飾りつけます。船の上と中に笛や太鼓でにぎやかに祭りばやしを奏でる子どもたちが乗り込みます。

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そして、船の舞台には穂高人形で造られた歴史絵巻の一こまが飾られます。この日は「池の禅尼  頼朝を助ける」の場面を人形で再現した穂高区の子供船を曳きました。

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子供船は大人船ほど大きくはありませんが、それでも全長約7m、高さ約4mあります。重量も1トンほどあるといいますので、後ろから大人たちが船体を押します。

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曳航コースの最大の難所、信号を直角に曲がってすぐに勾配のある坂道に差しかかりました。

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太鼓や笛が勇気づけるように激しく打ち鳴らされる中、力を合わせて上り切りました。

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そして、無事、目的地に到着した子供船。初めて縁起ものの御船を曳いた人たちは、満足気な面持ちで御船を見上げていました。

曳航された子供船は、10月6日(土)まで特別展会場に展示されます。

 

 

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「安曇野の蝶」の細密画展が開かれています

安曇野市豊科の田淵行男記念館で、「安曇野の蝶」と題した田淵が描いた細密画の企画展が開かれています。

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田淵行男(1905-1989)は、日本を代表する昆虫の生態研究家であり、自然写真家として多くの業績を遺しました。

中でも家族で疎開した安曇野の地で高山蝶と出合い、戦後、本格的なその生態研究を行いその成果を『高山蝶』として出版したことにより、昆虫の生態研究家として脚光を浴びるようになりました。

 

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『高山蝶』は、山岳などに生息する9種の蝶の生態を観察したものですが、開催中の企画展では、高山蝶のみならず安曇野で蒐集した蝶の細密画20点を展示しています。

少年の頃から昆虫好きだった田淵は、当時本格的な蝶の図鑑がなかったことから「自分で本物のチョウに近い詳しい図鑑を作りたい」という夢を持ち、中学生の頃から蒐集した蝶の細密画を描くことに没頭したといいます。

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今回展示されているのは、出版社からの求めに応じ田淵が後年描いた細密画になります。

すぐれた随筆家でもあった田淵が記したそれぞれの蝶との出合いに関するエッセイも添えられています。

 

「安曇野の蝶」展は、11月11日(日)までで、毎週月曜日が休館(9月17日、10月8日は開館、それぞれ翌日が休館)です。

入館料は、高校生以上300円。詳しい問い合わせ先は同記念館(☎0263・72・9964)です。

* 掲載画像は、同記念館で販売しているポストカードから撮ったもので、開催中の企画展とは直接関係しません。

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安曇野の御船子供祭りが催されます

安曇野の秋祭り「御船まつり」は、今月26(水)、27(木)の両日、開催されますが、これに先立ち「子供まつり」が8(土)、9(日)の両日に開かれます。

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この祭りには、子供船が3艘出ます。9日午後、御船に乗った子どもたちが打ち鳴らす笛や太鼓のお囃子にのせてそれぞれの町内を練り、午後3時ころに穂高神社に曳きいれます。

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御船は、安曇野の地がその昔、北九州一帯の海洋に勢力をもっていた安曇族が移り住んだという故事に因んで祖先を偲ぶため造られる山車です。

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画像は一昨年の子供船の飾りですが、歴史物語に因んだ場面を人形制作し船の舞台に飾ります。歴史物語の人形は毎年変わりますので、ことしはどんな人形が登場するのかも楽しみの一つです。

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子供船の船体前後には、かつて使った着物を飾りつけ豪華で華やかになります。

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船は高さ4㍍、長さ5㍍、重さは2㌧もあるそうです。

子どもたちが手綱を引き、大人が後押しして船を動かします。

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長野道豊科ICが「安曇野IC」に名称が変わります

長野自動車道の豊科インターチェンジが、今秋10月7日(日)から「安曇野インターチェンジ」に名称が変わります。

長野道が開通した昭和63(1988)年以来、インター名称は旧豊科町に由来して付けられましたが、平成17(2005)年に近隣3町2村の合併で「安曇野市」が誕生したことから改名の機運が高まっていました。

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昨年放映のNHK連続テレビ小説「おひさま」は安曇野を主舞台として物語が展開しましたが、安曇野の位置を分かりやすくし車で来訪する人たちへの利便を図るとともに、より安曇野の知名度を上げることを意図したものです。

長野道安曇野ICは、中央道方面からの安曇野地域、大町、白馬への、また北アルプス登山への玄関口になります。

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松本・神宮寺で「原爆の図」が展示されています

松本市浅間温泉3丁目の神宮寺本堂で、画家の故・丸木位里、俊さん夫妻が描いた「原爆の図」の展示会が開かれています。

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原爆はもちろん、武力による破壊行為のない平和な世を願って毎年、埼玉県東松山市の丸木美術館から借り受けて開催しているもので、今回は昨年3月の福島原発事故を受けて高橋卓志住職が「原発に依存しない社会」の思いを込めて展示しています。

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広島、長崎に原爆が投下された5年後の昭和25(1950)年、丸木夫妻は「原爆の図」を完成させました。第1部「幽霊」、第2部「火」、第3部「水」の初期3部作です。

今回展示しているのは、15部の連作のうち初期3部作の1部「幽霊」と題する作品で、屏風絵8双です。

原爆投下直後に受けた多大な犠牲、人々の悲惨な姿を正面から受け止め、人間が造り出した大量殺りく兵器によって、多数の人々が一瞬にして命を奪われる恐怖をリアルに描いています。

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展示会は7日までで、午前10時から午後5時まで。鑑賞は無料です。

会期中の4日(土)午後7時から、ベトナム戦争でアメリカがベトナムに落とした枯葉剤によっていまだ癒えない傷跡を描いた映画「沈黙の春を生きて」(坂田雅子監督)を上映します。

また、5日(日)午後6時から「原爆忌」コンサートを開き、高橋竹山さんが原爆、戦争で亡くなったすべての人たちに追悼の祈りと原発事故に苦しむ人々に早期復興の思いを込めて津軽三味線を演奏します。

詳しい問い合わせは、神宮寺(☎ 0263・46・0096)です。

 

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夏ソバの白花に清涼感を感じてみませんか

安曇野はいま、夏ソバの開花の時期を迎えています。

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田んぼの稲も青々と育ち、ソバの花の白と稲の緑が鮮やかなコントラストを描いています。

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夏ソバの栽培は秋ソバと比べると、そう多くはありませんが、湿っぽく蒸し暑い梅雨のシーズン、白いソバ畑を見ると清涼感も感じられます。

いま、夏ソバが沢山見ることができるのは、昨年、朝の連続テレビ小説「おひさま」の舞台となった堀金のロケ地周辺です。

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どのくらいの広さでしょうか。ざっと見渡して2haはあるでしょうか。
いまほぼ満開状態ですので、一面白い絨毯を敷き詰めたような見事さです。

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ドラマ「おひさま」は、東京郊外に暮らす主婦が日常の生活に行き詰まっていた時、ラジオから流れた「安曇野は今、白いソバの花が一面に咲いて、それはそれは美しい景色です」との便りを聞いて、衝動的に安曇野に車を走らせたことから始まりましたね。

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テレビ放映が済んでしばらく経ちましたが、週末を中心に今でもロケ地を訪れる人たちがいます。ソバの花とロケで使った藁葺き小屋などを背景に記念の撮影をしている人たちの姿もあります。

この野外セットも今秋には取り壊す予定になっているそうです。

 













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安曇野のバスの便

安曇野を訪れる時、そして安曇野を回る際の足の便が、これまで以上に利用しやすくなりました。

まず東京方面から来訪する場合、「新宿-安曇野・白馬」の高速バスの便が一日6往復になりました。これまでは長野道豊科ICを降りた「安曇野スイス村」で降車し、タクシーなどを使って穂高へ出なければなりませんでした、

これが今年の夏ダイヤで穂高の街中を経由する「穂高駅前」の停留所が新たにでき、乗降できるようになりました。ここから周遊バスやレンタサイクルなどを利用すると安曇野の観光地を回ることができます。

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その周遊バスですが、昨年までは広域を回るコースで間隔も開き、時間的にロスがありました。

今年は、運行便数も増え、路線も3コースになりました。

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西回りコースは安曇野ちひろ美術館と穂高温泉郷、国営アルプスあづみの公園を結ぶルートに、東回りコースは大王わさび農場や安曇野の里方面を周回します。

このうち、西回りコースは安曇野ちひろ美術館を先に回る「ちひろ線」と、国営アルプスあづみの公園を先に回る「アルプス公園線」の2系統になりました。

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周遊バスは車体の色が白と緑の色分けがあるほか、バスのフロントとボディ部分に「あづみ野周遊バス」のステッカーが貼ってあります。

この周遊バスは、7月21日(土)~9月2日(日)までの毎日と、6~10月までの毎週土、日曜日と祝日に運行されます。

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周遊バスは観光で訪れた方たちの利便を図るほか、市民も利用できるようになっています。

また、バス停はもちろん、それ以外でもバスの姿を見て手を挙げるとどこでも乗降できるようになっています。

周遊バスのコースと時間表は、こちらです。くわしい問い合わせ先は安曇野市観光協会(☎0263・82・3133)です。

* 高速バスは1日1便ですが、立山・黒部アルペンルートに直結する大町市の扇沢を発着する便も新たにできました。

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安曇野は麦の秋を迎えています

いつもこの時季になると、安曇野の大地の美しさに感動してしまいます。

水田に緑を増しながら育つ稲と、見事な黄金色を見せて稔った大麦の畑。鮮やかなコントラストを見せる麦秋の田園風景です。

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大麦は麦茶や押麦の原料となる六条大麦ですが、まもなくコンバインでの刈り取りが始まります。

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昨秋の種蒔き後、厳しい寒さの中で越冬し雪が消えるとともに青みを見せ始めます。

今シーズンは冬から春先の低温で生育が遅れ気味で心配されましたが、春になって気温が上がったことなどから例年並みの収穫が見込めるようになりました。

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収穫前の麦畑。風が吹くたびに穂を右に左に傾けながら、その日を待っているようです。

この後、大麦に続いて小麦が黄金色に色づきます。

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田んぼギャラリー、実りの秋に「かかし展」を開きます

安曇野の田んぼは、ほとんどが田植えが終わり定着した早苗の元気な姿が見られます。これから根をしっかり伸ばしながら、生育期に入って行きます。

米農家にとっては、田植えは春の訪れとともに家族ぐるみで行う大事な農作業ですが、やり終えてほっと一息入れている姿を目にします。

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先だっても田植えの終わった田んぼにイーゼルを立て、「ごはん」をテーマに制作したポスターを展示し、食と農業の大切さを田んぼから発信していこうという田んぼギャラリー展がありました。

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米やごはんの大切さが表現されていればよく、アマ、プロを問わず県内外のデザイナーやカメラマンから子どもたちの思い思いの作品が畔道沿いに展示されました。

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豊かな自然と北アルプスからの清らかな水は稲作に適していて良質の米がとれる産地・安曇野での開催は、ことしで2回目になりました。

主催者は野外での展示ですので強い風や雨にさらされないことを願っていましたが、幸い2日間の会期中は好天に恵まれました。

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田の稲はこれから青さを増しながら生育しますので、今月中には田んぼは緑でおおわれます。日々刻々、姿を変える田んぼの風景を見ることができます。

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そして、やがてくる実りの秋。田んぼギャラリー実行委員会では黄金色の田園風景を背景に「かかし展」を計画しています。

人形でなくても動物、キャラクター、オブジェなどでもOKで、9月中旬から約1カ月間展示する予定を立てていて、今後、出展者を募ることにしています。

展示期間中は、地元農産物の販売や新米の振る舞いなどのイベントも計画されています。

詳しい問い合わせ先は、安曇野田んぼギャラリー実行委員会(☎ 026-274-5844)です。

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明科・御宝田遊水池のヨシ原でオオヨシキリがさえずっています

この時季、ヨシ原へ足を運ぶとギョギョシ・ケチケチと大きなさえずりが聞こえてきます。春から初夏に、繁殖のため飛来する夏鳥のオオヨシキリです。

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安曇野市の東側を南から北に向かって犀川が流れ、途中で幾つもの川と合流し大きな流れを形成し、千曲川、信濃川と名前を変え、やがて日本海へと注いでいきます。

明科中川手に犀川が洪水で氾濫するのを防ぐため、河川の水を拡散させ氾濫原となる遊水池がにあります。御宝田遊水池といいます。

広大な河川敷には雑木が生い茂り、ヨシ原もあります。多くの動植物が生息し、さまざまな野鳥たちが営巣し、バードウォッチングができます。

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オオヨシキリはスズメより少し大きく、ギョギョシ・ケチケチとにぎやかな鳴き声か ら漢字で「行行子」と書きます。

ヨシ原に生息し、ヨシを切り裂いて中にいる獲物を捕食するからことからヨシキリの名前が付いたといいます。

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繁殖期には縄張りを形成し、しばしば1羽のオスに対し複数羽のメスによるハーレムを形成し、5~6月に1回に5個前後の卵を産むそうです。

 


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