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信州の瓦鍾馗を探して-19   自由奔放な鬼師の作った鍾馗さん

松本の市街地でようやく鍾馗さんを見つけたことに気を良くし、後日、ゆっくり歩きながら時間をかけて探索することにしました。

ほどなくして最初の一体と巡り合いました。

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破帽を被らず、右手に杖を左手に大きな剣を抱えています。

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脱破帽、杖持ち、左利きという鍾馗さんを見たのは初めてです。

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そして、こちらが反対の軒に上がっていた対の一方の鍾馗さんです。

こちらは破帽を被っていますが、少し変わった破帽で角が生えているように見えます。やはり右手に杖、左に剣を持っていたようですが、どちらも欠落しています。

そして、この日発見した極めつけの鍾馗さんが、これです。恵比寿さんの上の鳥衾(とりぶすま)を見て下さい。鍾馗さんがいますね。

鳥衾は、鬼瓦の上に突き出した円筒状の瓦で、野鳥が止まるために取りつけられるものです。つまり、鬼瓦に直接止まって糞などで汚されないために作られる防護用の瓦といってもよいかもしれません。

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その鳥衾に、鍾馗さんが描かれています。これも初めて見ました。

瓦鍾馗研究家のまさみさん(京都府在住)、kiteさん(愛知県在住)、おとんさん(大阪府在住)も「初めて見るもの」「珍品」「貴重」「型破り」と一様に驚かれています。

これまでに全国の瓦鍾馗を数多く見て来られているお三方がおっしゃつていますので、これは希少価値の鍾馗さんといえそうです。

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鳥衾に描かれる文様は通常、家紋や屋号が多いのですが、造形上のみならずこの鬼師の型にとらわれない制作上の奔放さには目を奪われます。

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