故郷に戻れないコハクチョウたち
以前、当ブログで書きましたように安曇野で越冬したコハクチョウは、例年2月下旬から4月にかけて生まれ故郷のシベリアへ帰って行きますが、ことしは異変が起こっています。
昨シーズン1,338羽の飛来が確認されましたが、今も安曇野に9羽がとどまっているのです。
それというのも冬を過ごしている間に、高圧避雷線などに翼を引っ掛けて怪我をしたためで、シベリアまでの4000kmの長旅に耐えられないからです。
残っていて犀川白鳥湖(豊科・田沢)で過ごしているのが8羽。怪我をしたコハクチョウを含む親鳥4羽とその子どもたちのようです。
そして、もう1羽が御宝田遊水池(明科・中川手)にいます。
犀川白鳥湖にいる4羽のコハクチョウの幼鳥は、怪我した親鳥たちが中州で休んでいる間、川に入って餌を探したり周辺の空を飛んだりして元気に暮らしています。
頭部が黒ずんでいるのが幼鳥ですので、見分けることができます。
親鳥の怪我が癒えれば北帰行を始めるかもしれませんが、いましばらくは飛び立つような様子も見られませんので、この1年、安曇野でシベリアから他のコハクチョウが飛来するまで過ごすのかもしれません。
となると、幼鳥たちもこのまま安曇野で幼鳥期を過ごし、成鳥となっていくことになります。
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