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2012年4月

春の女神・ヒメギフチョウが安曇野を舞っています

早春に現れる蝶といえばヒメギフチョウが知られていますが、いま安曇野で元気よく飛ぶこの蝶を見ることができます。

蝶の愛好家から「春の女神」と称され、人気の高い蝶です。

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国内でヒメギフチョウが分布するのは、北海道、東北地方、長野県、山梨県の中部地方に限られます。分布地から分かるように、冷涼な山地に生息しています。

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翅を広げると、黒と黄色の美しい虎縞模様が現れ後翅の外縁(弦月紋)はギフチョウが橙色に対し、ヒメギフチョウは黄色になっています。

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このヒメギフチョウは、安曇野市穂高牧の野草園で撮ったものです。

近年、ヒメギフチョウの個体数が減少してきていることから、ここのご主人が10数年来、野草園に産みつけられた卵を採取し羽化させて野に放しています。

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羽化した成虫は、晴れた日は午前9時ころから飛び始めるようですが、このころは長くは飛ばずまもなく止まることが多いといいます。しかし、時間を経ると活発に飛びまわりますので、なかなか撮影も難しくなります。

ヒメギフチョウの幼虫は林の中の湿り気のある地に繁殖するウスバサイシンを食草とします。また成虫は、カタクリやスミレ、ショウジョウバカマなどから吸蜜しますので、こうした条件が整った山地で見ることができるといいます。

吸蜜する花がなくなる頃、ヒメギフチョウは姿を消します。ですから、この美しい蝶に巡り合えるのは、早春の僅かの期間に限られます。

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園内では運が良ければ、交尾しているヒメギフチョウの姿も見られます。

交尾を終えた雄は自分の粘液で作った硬い殻(交尾板)を雌の腹部先端につけ、他の雄と交尾できないようにするそうです。          

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ウスバサイシンの葉の裏にヒメギフチョウの卵が産みつけられていました。10日ほどすると孵化し幼虫になります。

それから40~60日くらいかけて蛹になり、蛹のまま越冬し来春の羽化まで過ごします。

 

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安曇野に春を知らせてくれる樹木と草花

「ようやく春が来たね」が、昨今のあいさつで出る言葉です。固い蕾のまま、なかなか先に進もうとしなかった木々や野の花がここに来て、目を覚ましたかのように活気を見せ始めています。

安曇野の今の野生樹木や野草の姿とハーブスクエアのガーデンの春模様をお伝えします。

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石川啄木が「やわらかに柳青める…」と詠みましたが、安曇野の犀川岸のヤナギも芽吹きの時季を迎えました。

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枝いっぱいに花をつけているヤナギがありました。柳といえば日本ではシダレヤナギやネコヤナギを連想しますが、日本には30種を越えるヤナギ属の種があり、世界には約350種あるそうです。

花が春に咲き、その後で葉が伸びて来るもの、葉と花が同時に、あるいは葉がでてから開花するものなど様々なようです。

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このヤナギは、いち早く花をつけています。花の形からいってオノエヤナギ(尾上柳)かも知れません。

啄木が見て詠んだ柳は、なんという柳だったのでしょうか?

早春の山地でかわいい黄花をつけるアブラチャンも花をつけています。

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アブラチャンとはかわいい名前ですが、昔この種子や樹皮から灯火用の油を採り、チャン(瀝青)はビッチやコールタールのことを指してこの名が付けられました。

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花は葉がつく前に開花し、淡黄色の花が固まってつきます。果実は熟すと割れ、中に1個の種子が入っています。

新芽の美しさに力強さが感じられるカラマツも、今が芽吹きのときです。

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房状の花穂を垂れる姿を見せているのは、キブシです。 花穂(かすい)を一列にぶらさげ、小さな薄黄色の花を咲かせます。

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高さ2~4mくらいの雌雄異株の落葉性低木で、川沿いの やや荒れたところによく生えています。

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枝から垂れ下がった花穂がフジを連想させることからキフジと呼ばれることもあります。

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冬芽が猿や羊の顔に似ているといわれるオニグルミも、硬かった冬芽を開いてきました。川沿いの湿った地でよく見られますが、葉が開くとほどなくして開花します。

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秋になると実を結びますが、クルミの中でも味が濃厚で人気があります。冬を越すリスやノネズミなどの貴重な食料にもなっています。

硬い殻の表面に凹凸があり醜いことから、鬼面に例えてこの名が付いたそうです。

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クルミの材は硬く、そのうえ滑らかで狂いが少ないという性質から、古今東西、銃床に用いられてきました。

目にすることが少なくなったニホンタンポポも、いきいきと咲いています。

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外来種のセイヨウタンポポの繁殖力に追われ、在来種が減退したのは何とも寂しいかぎりです。

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在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、種の数も少ないことなどが押されてしまった一因でしょうか。

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見分け方としては、花期に総苞片が反り返っているのがセイヨウタンポポで、反り返っていないのが在来種です。総苞の大きさや形でも区別できます。

春の妖精・カタクリも可憐で鮮やかな紫花を誇るかのように、咲き誇っています。10cm程の花茎を伸ばし、先端に1個の花を下向きに咲かせます。

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日中に日が当たると花が開いて反り返り、日差しがない日は終日花が閉じたままです。開花期間は、2週間ほどです。

初夏になると葉もなくなり、夏眠に入ります。ですからカタクリは一年のうち、春の少しの期間しか地上に姿を現わしません。

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昔は各地で広く見られましたが、近年、乱獲や盗掘、土地開発などによる生育地の減少によって個体数が少なくなり、保護策がとられています。安曇野でも須佐渡の烏川沿いで保護され群生しています。

ごく身近に見られるスミレ類の一つであるタチツボスミレも開花時期を迎えています。

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丸い葉と立ち上がる茎が特徴で、カタクリと同じく群生している姿が見られます。

 

積算温度を感じ取ってでしょう、ハーブスクエアのガーデンの草木も春の装いを見せ始めています。ボックスの植え込みの中のトサミズキ(土佐水木)がクリームカラーの花をつけています。

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周りに芽を出しているのはサルビアプラテンスです。株が大きくなってきますと花茎を立ち上げ、濃い紫花を見せてくれます。

ガーデン入り口のシモクレンも満開となりました。

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早春に柔らかな黄花を見せるユーフォルビア・ポリクローマも、雨上がりの空に向かって輝いています。

実は、この黄色い部分は花部ではなく顎になります。

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ユスラウメも一挙に白花を開き、遅く訪れた春を味わっているかのようです。

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鮮やかな色を見せているのはカウスリップです。春先に多い黄花の中でも鮮やかさではトップクラスでしょうか。

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前庭のクリスマスローズも、ややうつむきかげんにたくさんの花を誇っています。

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春一番にピンクと紫色の花を楽しませてくれるラングワートも、遅ればせながら咲きだしています。

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待ちわびた桜が咲きだしました

冬が例年になく長く、春の訪れが大幅に遅れていた安曇野にも桜前線がようやく到来しました。

昨年と比べて1週間遅れての開花ですが、待ちわびる気持ちにはもっと長く待たされた思いです。

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堀金地区にある桜のビューポイントとして人気が高い農道脇は、早朝からカメラを向ける人たちで賑わっています。

雪に覆われた常念岳、2体の道祖神、そして満開のソメイヨシノ―安曇野を代表する撮影地を求めて県外ナンバーの車が目立ちます。

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安曇野への桜前線は松本城を囲む桜並木が散り始め、

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若葉が出はじめ…

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外堀に花筏を浮かばせる頃、安曇野の桜の開花が始まります。   

 

安曇野市三郷を流れる黒沢川の堤防道路両岸を彩っています。

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いろいろな野鳥たちが花蜜を求めて木から木へ、枝から枝へと飛び移っています。

堰堤を流れる川音、野鳥のさえずりを耳にし、遠くに北アルプスに連なる峰を借景にしながらの観桜は、これも安曇野ならではの光景でしょう。

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桜の名所として近年人気の光城山(ひかるじょうやま)。麓から2kmほどの山頂までのトレッキングコースに沿って、約1500本のソメイヨシノが植えられています。中腹まで開花しましたが、その先、頂上まではこれからです。

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標高910mほどの低山ですが、桜のトンネルを通って頂上まで登り切ると安曇野の風景と北アルプスの峰々が広がります。

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駐車場、休憩小屋、バイオトイレ、案内板なども整備されています。桜が7分咲きになったことから昨25日からライトアップされて夜桜も楽しめるようになりました(5月5日まで。午後7~10時)。

安曇野の桜は、こうした並木もありますが、街のあちこちにいろいろな種類の名木、古木、巨木などを目にすることができるのが特徴です。

中でも見事なのが、枝垂れ桜でしょう。

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標高の高い西側(北アルプス側)の里山地域も、24、25日と2日連続で初夏を思わせるような暖かい陽気に恵まれましたので、一気に蕾を開きました。

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樹高15m、幹回り1m、枝張り15mを超すものや樹齢250年を超えるものなどが何本もあります。

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木の下から上を見上げると、頭上から花のシャワーを浴びるような気分になります。

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ソメイヨシノ、シダレザクラのほかに、コヒガンザクラ、エドヒガンザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラをはじめ多彩なサクラが安曇野を彩っています。

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桃花と見間違うほどの花びらが丸く、濃いピンクの鮮やかな桜も見ることができます。オオヤマザクラの一種で、「御殿桜」と呼ばれます。

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その昔、戦に敗れた武田勝頼の家臣が身分の違う女性と連れだって身を隠した時、御殿から持ってきた2本の桜を植え往時の栄華を偲んだ桜木がこのオオヤマザクラだったことから御殿桜の名が付いたということです。

豊科北中学校の校庭内に植えられていますが、道路沿いにあることから外から眺めることができます。また、堀金公民館の中庭でも見ることができます。

* 写真はいずれも昨25日の状態を撮影したものです。

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新屋公民館が国の有形文化財に

安曇野市穂高有明の新屋(あらや)公民館が、国の登録有形文化財になることが決まりました。

昭和26(1951)年に建てられたノスタルジックな面影を色濃く残す木造平屋の建造物で、いまも現役で地域の交流施設として利用されています。

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外見から講堂を思い浮かばせるような造りですが、実際内部は柱がないホール設計になっていて、学校の体育館のようになっています。

ですから子どもたちが板張りの床を、走り回っていることもあります。中は一部2階建て部分があり、映写設備などが備わっています。

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なぜ映写設備かといえば、この公民館が建設された当時、占領支配で日本に駐留していたGHQ(連合国軍総司令部)が教育目的で制作した映画(ナトコ映画)を上映するためでした。

戦後のまだ娯楽などがなかった時代ですから、上映会場となった公民館は満員状態になったといいます。いってみれば、映画館のような役割も果たした歴史を持つ公民館です。

ちなみに映画といえば、この新屋公民館が建設された年に、黒沢明監督の『羅生門』がベニス国際映画祭でグランプリを受賞しています。

また181件の文化財が国宝として第一次指定された年にも当たります。

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新屋公民館前に道祖神、大黒天、二十三夜塔の三基の石像、石碑があります。この道祖神は、宝暦9(1759)年に新屋村(当時)が隣りの富田村(同)から金品を払って譲り受けたものであることを示す「帯代九両富田村 帯代九百両新屋村」の文字が刻まれています。

安曇野市の国の登録有形文化財は、南安曇農業高校日輪舎(写真下)に次いで九件目になります。

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長野県で新たに国の登録有形文化財に登録された建造物に、松本市の旧陸軍松本50連隊の糧秣庫があります。関連した記事がこちらにあります。

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肌の痒みを軽減するアンチイッチジェル

肌のかゆみを和らげ、保湿効果を上げるアロマスキンケア「アンチイッチジェル」をご紹介します。

消炎、殺菌、鎮痛作用にすぐれた精油や傷んだ肌の修復や肌の保湿性に効果を発揮する植物油を配合することにより、かゆみなどの不快感を和らげ肌の乾燥を防ぎます。 

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アンチイッチジェル」は、スイートアーモンド油、グリセリン、小麦胚芽油、セサミシードオイル、イブニングプリムローズオイル、カレンデュラオイル、ホホバオイル、ローズヒップオイルなどの植物油やペパーミント、ティートリー、ラベンダー、ローマンカモミールなどの精油成分が主成分です。鉱物油は使用しておらず100%植物由来の原材料を使用しています。

これらの多くがオーガニック認定を得たものですので、敏感肌、乾燥肌などの肌トラブルをかかえた方はもちろん、赤ちゃんや妊娠中の方も安心してお使いいただけます。

爽やかな香りがしますが、天然精油の香りで、人工香料は使っていませんし着色料、防腐剤なども入っていません。

* 同商品名のクリームが海外メーカーから発売されていましたが、天災の被害で操業を中止しました。代わって同品質のものを国内メーカーが生産するようになりました。

   アンチイッチジェル                     60g   2,415円(税込み)

* 〔 アンチイッチジェル  〕は、ハーブスクエアで通常販売しているほか、通信販売でも取り扱っています。  詳しくは、TEL 0263(83)7782へお問い合わせください。

 

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お待たせしました。ハーブ苗の販売が始まりました

お待たせいたしていましたが、ハーブや花壇を彩る花苗が出そろい本日(20日)より苗の販売をいたします。

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例年4月第1週には苗販売を開始していましたが、ことしは寒さが長引いたことなどから育苗が遅れていました。

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しかし、ここに来て日中気温も2桁台が続き、最低気温も上がったことからようやく順調に生育するようになりました。

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中にはハウスの中で、花芽を立ち上げたものもあります。ハーブ苗を始め珍しい花苗、料理用に使える苗など40種ほどを取りそろえています。

いずれも元気よく育った若苗です。

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地温も上がってきたことから庭仕事や畑作業に適したシーズンになってきました。

どうぞ、お好みの苗をお選びください。ハーブスクエアの入り口前に設置した苗コーナーに取り揃えています。

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なお、今後6月末まで次々と新たな苗が登場します。お立ち寄りいただきましてご覧ください。

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安曇野の鏝絵-14     浦島太郎と高砂

安曇野で目にすることができる鏝絵は、台座が丸プレートに描かれているものが圧倒的に多いのが特徴です。     

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ですから、この扇型の台座に描かれた鏝絵を見た時は、新鮮な感動がありました。安曇野市豊科寺所(てらどこ)にあります。

扇子のような扇型は、元が狭く末が広がる様相から物事が発展することに通じるとして縁起の良い形として好まれてきました。

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絵全体も立体感を持って描かれていて、熟練した腕を持つ職人さんの作によるものです。

木の枝が徒長していて浦島太郎と亀の姿に被さり、カメラアングルがなかなか難しかったのですが、なんとか…。昔語りの亀に乗る浦島太郎は、長寿祈願に用いられる題材です。

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最近、大手新聞が読者を対象にした「あなたが後世に伝えたい昔話は―?」のアンケートで、浦島太郎は「鶴の恩返し」に次いで2位にランキングされていました。「なぜ玉手箱を開けたら老人になったのか、いろいろ考えられ大人になってもおもしろい」―などが支持された理由のようです。

松本市内田でも手の込んだ力作にお目にかかることができました。

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満月が照らす中、老松の下に翁(おきな)と嫗(おうな)がいます。高砂の松と住吉の松とが相生(=相老)の松であるとし、夫婦和合、長寿祈願を表わす高砂の図です。

この鏝絵の中には、さらに鶴と亀が描かれ長寿祈念の縁起尽くしになっています。  

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直径40㎝ほどのプレート内に、これだけの多くの図柄を手早く描くというのは高度な左官技術が要求されます。

浦島太郎、高砂―どちらもこの家の人々が家内安全で天寿を全うすることを願う意が込められています。

* 安曇野とその周辺で見ることができる鏝絵を「安曇野の鏝絵」として紹介しています。

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44年ぶりに『黒部の太陽』が上映されます

昭和43(1968)年に劇場公開され大ヒットした日本映画の傑作「黒部の太陽」が、映画の舞台となりロケも行われた大町市で5月13日(日)に上映されます。

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映画 『黒部の太陽』 は、当時、秘境といわれた黒部峡谷に「世紀の難工事」黒四(くろよん)ダム建設に挑む苦闘、特にトンネル施工中に岩盤の中で岩が細かく割れ、地下水を大量に溜め込んだ軟弱な地層(破砕帯)に遭遇し、この破砕帯を突破するまでの困難に立ち向かう男たちのロマンとそのスケールの壮大さが話題となりました。

三船敏郎、石原裕次郎の二大スターが共演し、安曇野市出身の熊井啓さん(1930-2007)が監督した作品です。

三船プロ・石原プロの共作でしたが、映画製作発表から完成するまで様々な圧力や制約を受け曲折を経ながらも、製作完成にこぎつけたという日本映画史上に名を残す名作といわれています。 

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現在、版権は石原プロモーションが所有していますが、生前の石原裕次郎さんの「カットされる放映は望まない。ノーカットで映画館の大迫力の画面・音声で見て欲しい」との遺志を継ぎ、これまでテレビ放映やDVD ソフト化されていないことから鑑賞することが難しく「幻の映画」と されてきました。

しかし、今年になって石原プロの石原まき子会長が、「 東日本大震災復興支援を目的として、『 黒部の太陽 』を全国各所でスクリーン上映する」ことを発表し、44年ぶりに全国150カ所で上映されることになったものです。

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大町市での上映会は、5月13日(日)午後2時から大町市文化会館で催されます。
前売り券1000円(当日券1200円)で同文化会館や全国のファミリーマートで発売されています。問い合わせ先は実行委員会(☎ 0261・23・5633)へ。

* 画像は、上から安曇野市豊科の熊井啓記念館に展示されている『 黒部の太陽 』のシナリオ、撮影当時の熊井啓監督のスナップ写真と記念館入り口に展示されている同監督の晩年の肖像写真です。

* 熊井啓監督と『 黒部の太陽 』について詳述している書籍があります。また、当ブログでもこの書籍について紹介しています。こちらです。

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メディカルハーブ-22   リコリス

漢方製剤に使用されている甘草( カンゾウ=G.uralensis )と同じ仲間で、秋に採集した根の部分を使用します。甘草と書くだけあって根に含まれているグリチルリチンは、砂糖の50倍の甘味を持ちます。 

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このグリチルリチンが、副腎皮質ホルモンなど各種ホルモンの分泌を促進する働きがあります。抗炎症作用やステロイド治療後の副腎皮質活性化作用は、この働きによるものと考えられています。

リコリスは紀元前500年頃から薬として用いられ、現在でも胃潰瘍の治癒を助ける薬として薬局方に記載されています。また、強力な去痰薬としても作用します。

体液貯留を引き起こしますので高血圧の人やジゴキシン(ジギタリス)系の薬剤を用いている人は使用できません。

◆ 和名     ナンキンカンゾウ

◆ 学名     Glyeyrrhiza  glabra 

◆ 主要成分  サポニン、グリチルリチンなど配糖体、エストロゲン類似物質、クマリン、フラボノイド、ステロール、コリン、アスパラギン、揮発成分 

◆ 作用     抗ウイルス作用、抗炎症作用、抗関節炎作用、副腎皮質刺激作用、胆汁分泌作用、血中コレステロール低下作用、胃粘膜保護作用、抗アレルギー作用、冷却作用、去痰作用、緩下作用

 

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ワサビもリュウキンカも半月遅れで咲きだしました

安曇野にも、ようやく遅い春の訪れです。安曇野の清流で栽培されているワサビの花が見ごろを迎えました。

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ワサビは例年、2月の下旬から花を咲かせ始め、3月の中頃にはワサビ田一面に白花が見られるのですが、今年は寒さが続いたため半月ほど遅れているようです。

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穂高の大王わさび農場は栽培面積で国内一になりますが、それぞれの畝に植えつけられたワサビが競うように咲き誇っています。

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また農場内の早咲きの紅梅も満開になっていますし、白梅は5分咲きといったところでしょうか。安曇野はこれから梅の時季を迎えます。

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鮮やかな黄金色の花は、リュウキンカ(立金花)です。 

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早春の湿地に自生する水辺の花ですが、安曇野市豊科重柳にある田淵行男記念館の庭で見ることができます。

満開状態ですが、例年と比べるとやはり2週間は遅いようです。

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開花期が長く、安曇野では桜が咲き終わってもまだ見ることができるのですが、今年の桜はまだまだ蕾が固く開花が遅れそうです。

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リュウキンカはすでにほころび始めている花もあり、桜とリュウキンカがともにみられるのかどうか分かりません。

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やまますの井戸~穂高・等々力

むかし、等々力(とどりき)に、茂助というだれにでもやさしく親切な百姓が住んでいました。茂助は、夏になると、毎朝東の空が明るくなるのが待ちきれないように田の畔草(あぜくさ)を刈りに出かけました。

     235(馬の飼料を入れて与えた馬おけ。茂助も愛馬に,こうした桶で餌や水を与えていたことでしょう=堀金歴史民俗資料館蔵)

その朝も、早くにひと仕事終えて家に帰り、馬小屋へ行き「今朝もたんと刈ったで、暑くならねえうちに運んじまうだいな」といいながら馬を引き出し、草を運びに出かけました。途中、村はずれのなまますの井戸端まで来ると「茂助さあ、茂助さ。鎌(かま)貸してくりょ」と、どこかで声がします。

「だれだね」と、あたりをきょろきょろ見回しましたが、誰もいません。「はて、耳のせいかな」と思い、そこを通り過ぎようとしました。するとまた、「鎌貸してくりょ。鎌貸してくりょ」と声がします。

「おめえはキツネかタヌキか知らねえが、草刈ってくれるなら貸してやらねえでもねえがさ」と茂助が笑いながら言うと、それきり声はしなくなりました。茂助は田の畔に向かい、束ねてあった何束もの草の束を馬の背中に乗せて、さっき来た道を引き返しました。

そして、やまますの井戸まで来ると、馬が「ヒヒーィン」と鳴いて立ち止まりました。

茂助は「どうした、いくぞ」と、手綱を引き寄せました。けれども馬は首を横に振って、ひづめの先で土を蹴り、背中の草束をゆらゆらと揺さぶりながら、後ずさりを始めました。茂助は、何があったのかと、馬の後ろに回ってみて驚きました。

                014_2(カッパにしがみつかれた茂助の愛馬は、このような愛らしい顔をしていたことでしょう=穂高神社のご神馬)

尻尾の先に小さなカッパがしがみついているではありませんか。そして、小さな声で「茂助さ、馬貸してくりょ。馬貸してくりょ」というのです。馬はますます大きな尻を左右に振るので、草の束が今にもずり落ちそうです。

茂助は、カッパをつかまえて、やさしい声で「悪さをすると、貸してやりたくても貸せねえぞ。二度と悪さをしちゃだめだ」といいました。

するとカッパは、「もういたずらはしませんから勘弁して下さい。許していただければ、お礼のしるしに、寄り合いの時に使うお膳やお椀をいるだけお貸しします」と、手を合わせていいます。

「えっ?カッパがものを貸すだと。そんな話聞いたことねえずら」と茂助はが言うと、カッパは、「うそではありません。いるだけの数を書いて、この井戸端においてくだされば、次の朝にはきっと揃えておきます」と必死になって言うので、カッパを放してやりました。

     104(むかしは生活上欠かせなかった井戸も、多くが埋め戻されてしまいました。今は転落防止の安全策が施されて残存するのを、まれに見ることができます)

それから幾日か過ぎたある日のこと、茂助の家では、親戚を集めて、おばばさまの法事をすることになりました。茂助はカッパの話をふと思い出し、お膳やお椀を借りてみようかと思い、いるだけの数を紙に書いて、井戸端に置きました。

次の朝、さっそく井戸端に行ってみると、驚いたことに頼んだ数のお膳とお椀がきちんとそろえて置いてありました。

「こりゃ、たまげた。カッパのいったことはほんまだったわな。せっかくだでかりていくぞょ」と言って借りてきました。おかげで法事に来た大勢の客をもてなすことができた茂助は、次の日、借りた器をきちんと揃えて返しておきました。

それからしばらくして、茂助の娘の婚礼があった時も、同じようにカッパからお膳やお椀を借りました。     

     069     (茂助がカッパから借りたお膳とお椀は、こんな漆塗りのものだったのでしょうか)

このことはパッと村中に広がりました。「やっぱ茂助さの人柄がいいで、カッパが大事な道具を貸してくれただわ」といい、試しに茂助のまねをしてみると、カッパはちゃんと紙に書いたとおり、貸してくれました。

ところがある時、借りた家のものが、お膳の一つをうっかり壊してしまいました。一つくらい分かりはしまいと、数が足りないまま井戸端に返しておきました。そのことがあってから、だれがお願いしても、けっしてこの井戸のカッパからお膳やお椀を借りることができなくなってしまいました。

 

          * 『 あづみ野 穂高の民話 』(安曇野児童文学会編 )を参考にしました。

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信州の瓦鍾馗を探して-13  瓦屋看板が教えてくれた鍾馗さん

松本市四賀中川の道を走っていて、鏝絵風の看板らしきものが目に入りました。「ん~」と思いながら、車を寄せて確認に歩きました。

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やはり「瓦屋」と書かれています。玄関口を覘くと、空き家になっていて住人の姿が見当たりません。

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かつて瓦屋が存在したということは、周辺を探すと新しい鍾馗さんに巡り合えるかも知れないということです。それに、以前この近くで2体の鍾馗さんを探し当ててもいます。

まだ探索していなかった周辺を流してみました。

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けっこう急な坂道を登り切って行き止まりの宅まで来て、振り向くと大棟に2体上がっているのが見えます。

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上がっていた農家の資材置き場に近づいて見ると、一体は大黒天。となると、もう一体は恵比寿となるはずなのですが…。

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右手の上げ方からすれば、釣り竿を持っていたようにも見えますが…。これが恵比寿かどうか、よく判別できません。

こちらの宅も空き家となっていて、ひと気がありません。母屋の上を見上げると、どうやら鍾馗さんのようです。

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反対側の軒に回ると、こんな姿でした。鍾馗さんを表わすには多少とも稚拙の感が免れませんが、制作者が根をつめて作ったものであることは伝わって来ます。

よく見ると、この鍾馗さん長靴を履いておらず裸足のようです。鍾馗研究家で『 鍾馗を探そう!!』の著者・小沢正樹さん(愛知県在住)によると、裸足の鍾馗さんは全国的にみて少ないということです。

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看板の瓦屋さんが制作したものかどうかは分かりませんが、この地区にも数体の鍾馗さんを見ることができました。

* 小沢正樹さん著の『鍾馗さんを探せ!!』について、詳しくはこちらです。


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ダンコウバイがようやく…

全国的に春の猛烈な強風が吹き荒れた3日、安曇野は強風とともに激しい雨に襲われ、雷鳴もとどろきました。そして翌朝は雪まで降り、終日寒い一日が続きました。

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それから毎日冬に戻ったような北風が吹き荒ぶ日が続き、春の訪れがなかなか体感できません。気象予報では、連日雪マークがついたり霜注意報が出る連続で、上は一昨日7日朝の降雪模様です。

桜の満開情報が報道されるたびに、安曇野の桜は咲いてくれるのだろうかと思ってしまいます。開花予想は、13日になっているようですが…。     

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そんな中でも、草木たちは気温の緩やかな上昇を敏感に、しっかり受け止めているかのようです。ガーデンにいち早くダンコウバイが黄花を誇るかのように花を咲かせ始めました。

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春の花に黄色は多いのですが、なにか元気と活気を呼び起こしてくれる色ですね。    

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それにしてもこの春は、安曇野の春を歌った『早春賦』の歌詞を思い起こすような日々です。  

       春は名のみの 風の寒さや
        谷のうぐいす 歌は思えど
         時にあらずと 声もたてず
          時にあらずと 声もたてず

まだ、うぐいすの初音は聞こえません。

 


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安曇野の鏝絵-13   鍾馗とお多福

鏝絵の図柄としては、あまり目にしない鍾馗が飾られている漆喰の蔵です。安曇野の近くの山形村にあります。

瓦鍾馗に魅せられ、安曇野はじめ信州各地の探索を続けている過程で鏝絵に出合い関心が高じたものとしては、この鏝絵に遭遇した時は、目を疑うような驚きと喜びでした。一挙両得の喜びとでもいうのでしょうか。

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鍾馗を描いた鏝絵は島根、佐賀県などで数点が確認されているだけで、数多くの鏝絵が残っている大分・安心院(あじむ)にもないようです。

この鏝絵に描かれている鍾馗さんの表情も屹然としていて、家の守護をしてくれるといういわれをよく理解し描かれているといってもよいかもしれません。

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額が前に出て鼻が低く、頬がふくよかな丸顔の女性を「お多福顔」(「おかめ」とも)と呼びますが、かつては多くの福を呼ぶ好ましい顔立ちとして好まれたり、災厄の魔除けとしても用いられたということがあったそうです。

縁起物として、酉の市で売っている熊手にお多福面が飾られることもこうしたことが由来しているようです。

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松本市梓川でお多福さんが飾られている蔵に出合いました。

ふくよかでモナリザのようにほほ笑んだ顔の表情が、福を呼び込んできそうです。

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関西には飾り瓦のお多福もあり、鬼瓦の上がっている屋根に対面する家で上げられていることがあるそうです。鬼面で追い払われた厄鬼が入って来ないよう笑い飛ばしてしまうという意味を込めているということです。

こちらの宅の周辺には、鬼瓦は上がっていませんでしたが…。

鍾馗とお多福―どちらも厄神から我が家を守るお呪いとしての蔵飾りといえます。

* 安曇野とその周辺で見ることができる鏝絵を「安曇野の鏝絵」として紹介しています。


 

 

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食を増進させる「にんじんソース」と「ハーブドレッシング」

ニンジンやタマネギを主材料にした2種のソースができました。ニンジンやタマネギが苦手という方も、ドレッシングやソースとして生野菜、蒸し野菜、あるいはマリネやカルパッチョ、焼き魚などにたっぷりめに使ってもまったく抵抗なくおいしく食べることができます。

にんじんソース」(写真左)はニンジンを、「ハーブドレッシング」(同右)はタマネギがたくさん入った滋味に富む調味料です。

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にんじんソース」、「ハーブドレッシング」ともサラダオイル、砂糖、リンゴ酢、塩とタマネギをベースに、エストラゴン(フレンチタラゴン)、バジル、イタリアンパセリ、コショウなどのハーブやスパイスで風味を調えたべネグレットソースを元にしています。

この商品を開発した池田町の主婦たちは、フランス料理の一流シェフからべネグレットソースの手ほどきを受け、それぞれにニンジン、タマネギの適量を探るために、なんども食味テストを積み重ねました。

その結果、ニンジンやタマネギ特有の臭みといったものをまったく感じさせず、子どもからお年寄りまで抵抗なく味わえるマイルドな味に仕立てました。

アミノ酸調味料などの化学調味料や防腐剤などの添加物は一切使用していません。

ハーブスクエアでもご来店いただいた方たちにテイスティングしていただいていますが、一様に「これにニンジンが入っているの?」「これなら家族みんなが使える」と感嘆の声を上げています。

にんじんソースは、前回ご紹介した「カンパリトマトのハーブオイル漬け」に次いで昨年、農産物加工品の最優秀にあたる県知事賞を獲得しています。

食材をおいしくし、食を増進してくれるカモミールの会製作の「にんじんソース」、「ハーブドレッシング」をぜひ一度お試しください。

 

 にんじんソース                       230cc   450円(税込み)

                         340cc       650円(税込み)

 ハーブドレッシング                     230cc   400円(税込み)

                             340cc        600円(税込み)

* 〔 にんじんソースハーブドレッシング 〕は、ハーブスクエアで通常販売しているほか、通信販売でも取り扱っています。  詳しくは、TEL 0263(83)7782へお問い合わせください。

 

 

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信州の瓦鍾馗を探して-12  ようやく顔を拝めた鍾馗さん

こちらの宅に鍾馗さんが上がっていたのは、少し前から知っていました。しかし、顔が北を向いて いて、日中眺めても黒くなって見えるばかりでどんな顔、姿をしているのか分かりません。

撮影する時の光線の当たり具合を考えないと、多くの時間帯が逆光でまったく絵になりません。手ごわい鍾馗さんです。

そこで、朝から晴れた休日、いつもより早くカメラを担いで出動。松本市四賀中川へ40分車を走らせました。現地に到着したら雲が広がっています。

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以前は、家人にお願いして垣根の向こうの敷地内に入れてもらって撮ったのですが、うまく撮れませんでした。さらに裏手に回ると、撮影ポイントも畑の端からの方が良さそうです。

空模様を見ながら、ファインダーをのぞきながら、雲間から日差しが差し込んだ時をねらいシャッターを切って…。

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ようやく、この鍾馗さんの正面からの全体像が確認できました。

顎を突き出し顔を少し上向き加減に、目玉をギョロリとさせて何かを睨んでいるようです。こちらに邪鬼の姿でも見えるというのでしょうか。

この鍾馗さんの姿が確認できた時、思い浮かんだのが豊科田沢にあった下の鍾馗さん。瓦鍾馗研究家のkiteさんこと小沢正樹さん(愛知県在住)が「人間離れしている」と評した鍾馗さんです。

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どちらが先の作かは分かりませんが、同一の職人による鍾馗さんであることには間違いないでしょう。

いつころ制作されたものか分かりませんが、これまでの鍾馗さんと違ってかなり前衛的な作りになっています。

* 小沢正樹さん著の『鍾馗さんを探せ!!』という書籍が先ごろ出版されました。詳しくはこちらです。

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安曇野の山岳道開通は4月中旬以降です

北アルプスの峰々に向かう山岳道路は現在冬期閉鎖で通行できませんが、解除されて通れるようになるのは、今月中旬以降になってからになります。

里山の雪は消えていますが、標高650mを超える山岳道はまだまだ積雪があり今後の雪解けや除雪作業の進行具合や気温の上昇とともに雪崩の危険があることなどから解除されるのはまだ日時が必要となっています。

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安曇野市内から北アルプス登山口に通じる山岳道(下記)の開通は、4月20日になっています。

・県道槍ケ岳矢村線 宮城~中房

・県道豊科大天井岳線 須砂渡~小野沢5号橋上

・県道小倉梓橋停車場線 北小倉~展望台(三郷スカイライン)

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また、上高地に通じる主要地方道上高地公園線の解除は、4月20日午前7時の予定(マイカーは規制されています)になっています。開山祭は27日に催されます。

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