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安曇野の鏝絵-10  縁起物~鶴と亀(3)

道を走っていて、この鏝絵の迫力に驚きました。すぐに引き返し、カメラレンズを向けたのは言うまでもありません。

舞䑓蔵(䑓は台の異体字)の舞台とは、祭礼で曳きまわす山車(だし)をこの地域では、舞台と呼びます。ですから舞台蔵とは、山車の収納庫になります。

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シャッターのある蔵というのもあまり見たことがありませんが、妻面全体から支えている柱まで鏝絵で飾られているというのも、初めて見ました。華やかな山車に負けない収蔵庫の豪華版です。

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奉納される津嶌社の神紋の周りを2羽の鶴が舞い、下に白波がさざめいている意匠はオーソドックなものですが、黒漆喰に金色で表したところにセンスの良さが感じられます。

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左官職人は、いい仕事をさせてもらった施主への感謝の志を表わす意味で多くの鏝絵を残したといいます。

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この地域をくまなく歩きましたが、こんな豪華版の鏝絵は見られませんし、それどころか農家蔵には鏝絵が見当たりません。地域に腕の立つ左官職人がいたとするならば、他にも残しているはずです。 

この舞台蔵が建ったのは50年を超えていて、部分的な補修はしているものの鏝絵は建造時のままということです。   

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この鏝絵を制作した職人さんは、この地で生まれ他の地で腕を磨いたのかもしれません。蔵の左官作業を任され、漆喰を塗り重ねて仕上げた上で育った故郷への恩返しの心を込めてこの鏝絵を描いたのかもしれないと想像しました。

例年、4月の春祭りにこの舞台蔵に収められている2基の山車は、2㌔ほど先の津嶌社までの狭くて急な坂道を上り曳きまわされます。

舞台蔵は松本市四賀の保福寺街道沿いにあります。

* 安曇野とその周辺で見ることができる鏝絵を「安曇野の鏝絵」として紹介しています。

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