信州の瓦鍾馗を探して-3 地元の窯で焼いた座り鍾馗さん
前回に引き続き安曇野で見かけた鍾馗さんです。場所はいずれも明科地区です。
瓦鍾馗探しを続けているnaoさん(山梨県在住)と国道19号沿いを車で走っていて、チラッと目の端をかすめたものがありました。確認のために引きかえし脇に入った広いスペースに車を寄せ、周辺を探索しました。
初めに発見したのが、この鍾馗さん。
しかし、走っていた道から見えたものとは少し距離が離れすぎているのではないかということで、さらに周辺を探索してみると…、ありました、かすめたものが。
座っている鍾馗さんです。ちょうどこの宅のご主人が庭木の剪定をしていました。
「大正生まれの親父の話では、明治18(1885)年には(屋根に)上がってたと曾じいさんが言ってたというで、有に百年は経っているでねえかい」と話してくれました。
「近くで粘土がとれ、集落内に三軒の瓦屋があり窯も三基あっただ」とも。
ところでこの鍾馗さん、坐っています。瓦鍾馗を探して全国を巡っているkiteさんの調査によると、全国的に見ても鍾馗座像は「あまり多くはない」ということです。
ちなみにkiteさんが目にした座像は、33種75体(2009年6月現在)で滋賀県に多く見られるそうです。
さらに周辺を回ると、もう一体。この角度から撮るのがいっぱいで全体像が判然としませんが、腰かけながら視線を下に向け捕えた鬼を右足で押さえているようにも見えます。
狭い地域で、「座り鍾馗」が2体あったことになります。
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