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2011年2月

熊井 啓監督を顕彰する記念館が、安曇野に誕生しました

安曇野が生んだ日本映画界の巨匠・熊井 啓監督の業績を顕彰する記念館が、生まれ故郷の豊科にできました。熊井監督は、平成19(2007)年に76歳で亡くなりましたが、1960年代から2000年代にかけて活躍し生涯19本の名作を遺しました。

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1964年に「帝銀事件・死刑囚」で監督デビューし、「日本列島」(1965年)、「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」(1981年)、「日本の黒い夏 冤罪」(2001年)など戦後の日本で起こった謎の多い諸事件を綿密な調査と考証を重ねて映画化し、骨太の社会派監督として注目を浴びました。

1974年には、東南アジアに娼婦として売られた「からゆきさん」を取り上げた「サンダカン八番娼館 望郷」は、重いテーマを扱いながら重厚な人間ドラマに仕上げた功績でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞、国内外から高い評価を得ました。

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また、三浦哲郎原作の芥川賞受賞作「忍ぶ川」(1972年)、井上靖の「天平の甍」(1980年)、「千利休 本覚坊遺文」(1989年)、遠藤周作の「海と毒薬」(1986年)、「深い河」(1995年)、「愛する」(1997年)は、高い評価を得ている日本の文芸作品を映像化することにより、人間の生と死を見つめ生きる意味を問いかけ、心に染み入る作品として世に出しました。

これらも国際的な映画祭にコンペティション参加し注目を浴びるとともに、数回にわたりキネマ旬報ベストワン作品に選ばれるなど手がけた作品の多くが高く評価されています。

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記念館は、作品に関連する諸資料の寄贈を受け、安曇野市名誉市民でもある熊井啓監督の業績を顕彰するため開設されたものです。

記念館には、諸作品のシナリオ、コンテ、ポスター、スチール写真などが展示されています。

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また、国内外の映画祭や映画賞で受賞したブロンズ像やトロフィーなどの記念品も見られるほか、撮影現場でメガホンを片手に指揮していたときに使った愛用の椅子なども飾られています。

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記念館の一角には、エッセイストでポプリ研究家の熊井明子夫人が収集したポプリ容器、香炉、乳鉢などの展示コーナーもあります。

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熊井 啓記念館は、安曇野市豊科5609-3の豊科交流学習センター「きぼう」の2階部にあります。午前9時~午後9時30分まで開館/月曜休館/入場無料/問い合わせは、☎0263・73・1802

* 記念館では寄贈品が数多いため、今後、展示内容を変えながら公開するということです。

* 熊井 啓監督の生涯と作品について綿密にたどった「熊井 啓への旅」が出版されています。以前、このブログでも取り上げています。こちらもご覧下さい。

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中村の龍神さま~明科・中村

むかし、犀川(さいがわ)で川舟を家業とする親子がいました。川舟とは、とれた穀物や野菜、あるいはお茶や陶器など日用品を舟に乗せて運ぶ舟運(しゅううん)という仕事で、父親は孫次、息子の名は佐平といいました。

この日も川舟で、松本から信州新町へ物を運ぶ途中でした。舟が中村の沢尻近くに来たころ、月が登り始めました。すると、川の中のいろいろな形をした、大きな白い岩に月の光が当たり、辺りはいっそう明るく見えました。

しかも川の水が白い岩に勢いよく当たっても、水しぶきが飛び散りません。「えれえ静かだな。昼間のあの騒々しい水音はどうしただ」と、今日初めて舵(かじ)を取った佐平がいいました。孫次は「大きい声をたてるでねえ、龍神さまが休む時は、みんな音をたてねえだ」と注意しました。

           2(むかし、中村地区を流れる犀川にたくさんの奇岩が見られたそうですが、今はそのほとんどが姿を消してしまいました)

「親父、いい形の岩がたくさんあるなあ」と、佐平は周辺の奇岩やその連なりに見とれていました。「佐平、ここは難所中の難所だ。そっちさ、近づくでねえ。右に舵を取れ。もっと岸辺に近づけるんだ、早く、もっと早くだ」と、孫次は龍神さまが目を覚ますほど、大きな声でどなりました。

「いけねぇ、舵がきかねえ」と佐平はあわてました。「それみろ。龍神さま。龍神さま。ゆっくり、ゆっくりでいいぞ。右へとれ」と孫次は佐平に教えました。舟は、やっと右岸の流れに乗りました。しかし、舟の底を傷め水が入るようになってしまいました。

     2(佐平が舟底を傷めたように、今でもここは難所でカヌーなどの川遊びする人たちに注意を喚起する大きな看板が岸に立っています)

傷めた舟底を直すため舟を川岸に上げました。大工が明朝来ることになり、孫次と佐平は、そこで寝ることにしました。

「親父。あの時、どうして龍神さま、龍神さまっていっただ」と佐平は聞きました。「ここはな、舟がよく難破するだ。あの大きい岩の下には、何そうもの舟が沈んでいるだ。ここを通る時は緊張して通るだ、話なんかしちゃだめだ」と、火に木切れを放り込んでいいました。

「眺めがいいもんで、左へ左へ、吸い込まれるように行ってしまっただ」と佐平は、今日初めて舵を取って失敗したときのことを思い出していました。

 

     4_2(犀川はここで大きく蛇行し、流れが変わります。土砂が堆積し中州ができ流れが二つに分かれています)

「舟が当たれば怖い岩だが、大事な大岩なんだ。見ろ、この大きい川の水がここの岩に突き当たっているだが、岩はびくともしねえ。大水が出ても、この岩たちが頑張っているので、周りの田んぼや畑は水に荒らされねえで助かっているだ。おらたちだって、流れがここで緩やかになるので、どんなにか、この後助かっていることだか」。
「神さまみてえな岩だな」と、川で獲った魚を焚き火で焼きながら親子の話は続きました。

     Photo(犀川流域では魚もたくさん生息していて、釣り糸を落としている風景があちこちで見られます)

朝になると、舟大工がやって来て、舟底を直し始めました。しばらくして直し終わると大工は佐平にいいました。「親父さんなら、心配ねえ。犀川の隅から隅まで知っているだからな。よく教わっておくだ。おらたちの小せえころ、この川の渦巻いているところに石ころを投げて遊んでいた子ども二人が、次の日から二人とも腕が痛くなってとうとう腕を切らなければならなくなってな。それからこの川は景色のいいところだが、怖いところでもあると噂がたって、石を投げ入れたりもしなくなっただ」。

     144 (舟大工が使っていた道具類=穂高郷土博物館蔵

佐平も「この怖いところで舟を傷めてしまっただが、親父のおかげで助かっただ」といいました。そばにいた孫次は「おらでねえだ。龍神さまのおかげだ」といいました。このとき、佐平はあのとき孫次が「龍神さま、龍神さま」といったことが分かりました。

孫次と佐平の二人は頭にねじり鉢巻きを結び直して気を引きしめ、舟大工に見送られて舟を信州新町へ向けて滑りだしました。

 

       * 『 明科の伝説 岩穴をほった竜 』(降幡徳雄著)を参考にしました。   

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安曇野に春の兆しを感じるとき

まだまだ寒い日々が続いていますが、かすかな春の訪れを知るのはどんな時でしょうか?

雪国では、やはりフキノトウが元気よく新芽を出したのを見つけたときも、その一つといえます。
安曇野は、2日ほど前から日中の気温も二桁台が続き日当たりのいい場所では、フキノトウが若緑色の顔をだすようになりました。

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長い間凍えた大地の下でじいっと耐えていたのかと思うと、旬の味を楽しみたい気持ちがあっても、なかなか摘み取る勇気もでないといったところでしょうか。

近くではタンポポも花をつけていました。

フクジュソウも暖かい日差しに誘われて、花芽を広げています。

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そして、冷たい水の流れるワサビ田では、ワサビも蕾を膨らませてきました。安曇野では春一番の花として、ワサビの花が上げられます。

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寒さにおののく日があったり、しんしんと降り積もる雪の深さに多少ともウンザリとした気持ちになったこの冬も、まもなく終わりを告げようとしています。

でも、「春とは名のみの風の寒さや」と早春賦で歌われた安曇野ですので、まだまだ春の訪れには時間がかかることでしょう。

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花粉が飛散する時季のハーブティー

春の訪れが近くなるとともにスギやヒノキにアレルギーのある方は、なんともうっとおしい気分になりますね。この春の花粉は例年の10倍近く飛散するとか、歓迎できない情報です。

でも、ブレンドハーブティー「健康-21 かふん・たいさく」があれば、このシーズンを苦にすることなく乗り切ることができます。ク シャミを連発したり、止めどなく流れ落ちてくる鼻水も、このハーブティーを飲みますと、まもなくびっくりするほど、軽くなります。目のかゆみも、やがて軽 減します。また、なんども鼻をかんだことによって傷んだ鼻の下の修復を手助けします。

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抗アレルギー作用、抗炎症作用、皮膚の修復効果などをもったハーブをブレンドしていますので、花粉症の症状を緩和することができるわけです。

花粉症に悩まされている方、ぜひ一度お試しになってみてください。「花粉症歴24年」という方も、このハーブティーで春の野山を散策できるようにな り、「春はルンルン気分で迎えられるようになりました」というお便りも届いています。ハーブが持つ天然の恵みで、このうっとおしい季節を乗り切ってくださ い。                                                         「健康-21 かふん・たいさく」は、90g入りで1,785円(税込み)です。

*「健康-21 かふん・たいさく」は、 ハーブスクエアで通常販売しているほか通信販売でも取り扱っています。  詳しくは、TEL 0263(83)7782へお問い合わせください。

* ここに来て、春の花粉アレルギーをお持ちの方からお問い合わせが急増してますので、昨春掲載したものを再録しました。

* 花粉症の症状緩和には、ハーブティーのほかハーブなどから抽出した精油(エッセンシャルオイルを用いる方法があります。近く、これについてもお知らせします。

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1,000羽を超えて飛来した白鳥の北帰行が始まっています

安曇野で越冬していたコハクチョウの北帰行が始まりました。

例年、2月半ばを過ぎるころ、数羽の単位で編隊を組んで北へ向かって飛ぶ姿が見られます。今年もそんな姿を目にする時季になりました。

        Photo             

行く先は遠く離れたシベリアの地。4000キロの空の旅を、途中、日本最北端の湖・北海道のクッチャロ湖などで羽休めしながら故郷へ帰って行くといいます。

           Img_0252_800x511_3         

今年、安曇野に訪れたコハクチョウは1,350羽余りで、前年より600羽ほど多く飛来しました。飛来数が1,000羽を上回ったのは、5年ぶりでした。

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今年は多くのコハクチョウやカモたちに混じって、珍しくアメリカコハクチョウや国の天然記念物の渡り鳥・マガンなども安曇野に姿を見せ話題をよびました。

しかし、日本各地は鳥インフルエンザ騒動の最中。長野県内でも1月にコガモの死体から陽性反応がでたこともあり、消毒の徹底や餌付けの自粛などで警戒を強めました。

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石灰や消毒液で靴底を消毒する対策も講じられました。これまでに安曇野に飛来した野鳥たちから、ウイルスは確認されていません。          

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コハクチョウやカモたちの冬鳥にとっては、今年の安曇野は住み心地があまり良くなかったかもしれませんが、無事に生まれ故郷へ戻ってほしいものです。

冬鳥たちの北帰行はこれから数を増し、今月末から3月の上旬がピークで4月の中旬まで続きます。

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簡単に作れるインド料理のスパイスセット

寒い冬の日、スパイスの効いたカレーで血行をよくし、体を芯から温めるのもいいのではないでしょうか。

そこで今日は、本格的なインド料理を家庭で手軽に作れるスパイスセットをご紹介します。いずれもレシピ付きですので、初めての方でも簡単に作ることができます。各1袋は5人前用になります。

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まず、インド料理といえば、カレーですが、「キーマカレー」(写真左)は、このスパイスセットに牛豚合挽き肉とトマト水煮缶(または完熟トマト)などを使って調理しますと、香ばしいスパイスの香りとともに挽き肉とトマトの絶妙なコンビネーションが楽しめます。

チキンカレー」(同中)はターメリック、コリアンダー、クミン、ガラムマサラ、チリなどの香辛料をブレンドしています。鶏のもも肉にタマネギ、ニンジン、トマトなどの野菜で調理すると、たっぷり目のスパイスが効いて辛めのカレーを楽しむことができます。“大人のカレー”といったところでしょうか。

レンズ豆のカレー」(同右)は、胃にやさしく、豆の香りが食欲をそそるレンズ豆を使ったカレーです。みじん切りにしたタマネギ、角切りのトマトとレンズ豆がうまくマッチして香ばしいカレーができ上がります。水の量を調節してスープとしても楽しむことができます。

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骨付きの鶏肉をスパイスやヨーグルトなどに漬け込んで焼き上げるタンドリーチキンは、インド料理の定番ですが、やはりスパイスが決め手になります。「タンドリーチキン スパイスミックス」(写真上)は、コリアンダー、クミン、チリ、パプリカなど数種類のスパイスをパウダー状にブレンドしていて、これを使って調理すると奥深い香りのあるおいしいタンドリーチキンを焼き上げることができます。

ESAオリジナル スパイスセット

        キーマカレー      36g入り        315円(税込み)                               チキンカレー         44gl入り         420円(税込み )                                                  レンズ豆のカレー  162g入り           420円(税込み )        

       タンドリーチキン    20g入り           210円(税込み) 

* 〔 ESAオリジナル スパイスセット 〕は、ハーブスクエアで通常販売しているほか、通信販売でも取り扱っています。  詳しくは、TEL 0263(83)7782へお問い合わせください。

* これらのスパイスセットは、非営利特定法人・アジア教育支援の会(ESA)のオリジナル品です。収益金は、アジアの貧しい子どもの教育支援に使われます。

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安曇野の河川で渓流釣りが解禁されました

安曇野を流れる河川に一足早い春の訪れを知らせる渓流釣りが、16日解禁されました。この日を待ちわびていた釣り人たちは、犀川水系の思い思いのポイントで糸を投げ込み、久々の当たりを楽しんでいました。

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この日にあわせ、漁協では体長30cmほどの大きめサイズを含むニジマス600キロを放流しました。

釣りが楽しめるのは日の出から日没までですが、解禁初日ということもあり一番人気の釣り場には、県内外から太公望が押し寄せ日の出前には50~60人を数えたところもあったということです。

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積雪が残る中、しっかり防寒着で身を包み、ポイントを変えながら何度もルアーを投げ入れて魚の引きを待つ釣り人たちの姿が見られました。
しかし、14日から15日にかけて安曇野各地に20~30cm降った大雪が、日中6℃まで上昇した気温で解け出し河川に流れ込んだ影響で、“食い”はあまり良くなかったといいます。その分、2日目以降の釣果が期待できるということです。

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このあと、犀川水系では5月初旬にヤマメを700キロ放流する予定で、9月30日の禁漁まで釣りが楽しめます。

犀川水系は、犀川、梓川、奈良井川、女鳥羽川、烏川、穂高川、高瀬川などの各河川になります。

遊漁料は日釣券が1000円(現場券は1700円)、年券が6300円で、釣具店やコンビニで買えます。くわしい問い合わせ先は、犀川漁業協同組合(℡0263・62・2022)です。

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安曇野の屋根瓦-19 鬼瓦(その4 家紋)

鬼瓦には、家紋を意匠したものがいろいろあります。

下は、「五枚笹」の竹笹家紋をさざ波が取り囲む豪華版です。

     2                           (穂高・新屋の民家)

こちらも豪華な雲水に囲まれるように、「丸に梶の葉」の家紋がデザインされています。梶の木は、楮(こうぞ)などと同じく和紙の原料として使われてきたそうです。

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荒波が、梶の葉の紋章に押し寄せている意匠です。「根付き三本の梶」紋は、諏訪神社の神紋になります。ですから「諏訪梶の葉」とも呼ぶそうです。

          4_2                         (三郷・及木の伍社)

こちらも同じく「諏訪梶の葉」の紋章です。甲信越地方の豪族で、特に諏訪神社を信仰する人たちが用いたということです。

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「丸に九枚笹」の竹笹紋の周りを、四個の菊花が装飾されています。菊花があしらわれると、一段と豪華さが増してくるようです。

     Photo_3                           (豊科・田沢の民家)

こちらは、「梅の花」紋の鬼瓦の上に狛犬が魔除けに置かれています。そして、後方の棟込にも紋章がはめ込まれています。

梅は、学問の神として知られる菅原道真を祀った天神様の紋章として知られています。 

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金箔の「庵に木瓜」の庵紋が輝いています。周りを波が囲んでいるのは、火事に遭った場合、怒涛の勢いで押し寄せる波が鎮火するという願望を表しています。

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これは、梟(ふくろう)をデザインしているのでしょうか。その胎内に「一つ楓」の楓紋が収まっています。さらにその前の鬼瓦部に「右三つ巴(ともえ)」の巴紋があります。

巴紋は神社に多用されていて、神社関係の人の家紋にもなっています。巴とは渦巻きのことで、火災予防のお呪いとして、民家の瓦や土蔵などでもよく見かけることがあります。 

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穂高・矢原の土蔵の鬼瓦の上に、鳩がいました。土蔵の白壁が黒く塗られているのは、戦時中、敵機から標的にされないためにカムフラージュした名残りです。

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厚い鳩胸を張って、遠くを見つめています。鳩の下に「丸に三つ追い柊(ひいらぎ)」の家紋が入っています。

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ウナギの鮮度とおいしさが実感できます~「美味しい魚とうなぎのお店 おおつき」

穂高の閑静な住宅地のなかにある「美味しい魚とうなぎの店 おおつき」をご紹介します。

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国産のウナギにこだわり、静岡産の直送ものを使用しています。オーダーが入ってから捌くので焼き上げるまでに多少時間がかかります。紀州備長炭を使って焼き上げる待ち時間の間、じっくり焼く香ばしい匂いが漂ってきて、いっそう食をそそります。

出てくるウナギは期待を裏切らない上質の味に仕上がっています。脂がほどよくのった厚みのあるうなぎは、ふんわりやさしく焼き上がってきます。タレもウナギのおいしさを邪魔しない味加減になっています。うな丼は、吸い物、お新香付きで、1,790円です。

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うなぎの鮮度とうまみは、白焼きをオーダーするとよく分かります。白焼き丼は、ワサビ醤油でいただきます。

背開きしたウナギを蒸して素焼きしてありますので、身も皮もふっくらとして口の中で溶けて行くようなやわらかな食感が楽しめます。脂がほど良くのった、さっぱりとした味が楽しめます。うなぎ白焼き丼も、吸い物、お新香付きで、1,790円です。

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シーズンによっては、天然の浜名湖産ウナギも食べられます。

日本近海産の魚介類も、鮮度がいいだけに刺身にしても焼いてもおいしいものが食せます。さらにフグやスッポンのコース料理もあります。

〔美味しい魚とうなぎの店〕 安曇野市穂高7150-1/TEL 0263-82-7320 /営業時間11:30~15:00、17:00~22:00/定休日 不定休

アクセスとメニューの詳しくは、こちら です。

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虫歯の神様~堀金・岩原

むかし、岩原に大日堂があり、庭の桜の木の根元に、石仏の如意輪観音像(にょいりんかんのんぞう)が祀られていました。でも、観音さまは村人にとって、あまり評判はよくありませんでした。というのも、お供えやお参りをしても、なかなか願いがかなわなかったからです。

     Photo_7                      (大日堂は火災で焼失し、今は跡を示す標識がたっています)

ある日、村はずれに住んでいる平太のかみさんが、歯が痛いと苦しみだしました。我慢していましたが、かみさんの顔は腫れてきて、熱も出てきました。平太は観音さまの評判が良くないことは知っていましたが近くにあることから、なんとかお願いして治してもらおうと思いました。

しかし、平太の家は、田畑も少なく、その日の食べ物にも困っていたのでお供えするものもありません。
そこで、平太は中に泥を入れた土饅頭(つちまんじゅう)を作りました。観音さまをだますつもりはありませんでしたので、心をこめて本物そっくりに作ってお供えし三日三晩、お参りに通い続けました。

「観音さま、おらの女房が歯がいてえって苦しんでるだいね。だで、おねげえします。どうか治しとくれや」

          079                       (草深い跡地に如意輪観音像だけが、ポツンと安置されています)

平太の供え物に気づいた観音さまは、「久しぶりにまんじゅうにありつけるなあ。これはうまそうだ」と、手に取ると大きな口を開けてパクッと一口食べました。「ガキッ」。 鈍い音がして、観音さまの右の奥歯が欠けてしまいました。

「いたぁーっ、なんだ、このまんじゅうは!」 怒った観音さまは、土饅頭を投げつけようとしましたが「それにしても、このまんじゅうは、良くできてるわ。ほんものそっくりだわ」と怒りも忘れて、なんだか感心してしまいました。そして平太の家が貧しいことも知っていましたので、怒る気持ちはそれ以上出てきませんでした。

観音さまは、これまで自分の好きな供え物をした人には願い事をかなえてやっていたことを反省し、熱心にお参りしていた平太の願いをかなえてやることにしました。

     077_2                   (旧観音堂の近くには往時をしのばせる土壁造りの民家も残っています)

それから二日後、平太のかみさんの歯の痛みはすっかり無くなり顔の腫れもひきました。平太とかみさんは、観音さまにお礼参りにいきました。「おらたちの願いを聞いてくださり、ほんまに、ありがとうござんした。だますつもりじゃなかっただが、悪りいことをしただいねえ。どうか許しておくれや」といって謝りました。

その後、観音さまはどんな供え物でも心がこもっていれば、村の人の願いをかなえてやることにしました。

しかし、観音さまの欠けた右の奥歯の痛みがなかなかとれません。痛いところに手が行ってしまいます。観音さまが右手を頬にあてるようになったのは、それからだということです。

村人たちは、観音さまのその姿を見て「あめえもん(甘いもの)を食べ過ぎて、虫歯になったんじゃねえか」と噂するようになり、いつしか、この観音さまのことを『虫歯の神さま』と呼ぶようになりました。

           075                         (観音さまは右の頬に手を当てています)

そして、村では、もし虫歯になって痛くてたまらないときは、痛い歯の頬を手で押さえ、熱くなった手で、この観音さまに何回も繰り返し触り、三日三晩お参りするときっと治ると言い伝えられてきました。

 

       * 『あづみ野 堀金の民話』(あづみ野児童文学会編)を参考にしました。

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今夜から明日にかけ、安曇野は降雪が予報されています

昨日の安曇野は、低気圧が本州南岸を通過した影響を受け、明け方から湿り気のある雪が降りました。ハーブスクエアのある山麓部は午前中いっぱい降り続け、積雪は10㌢㍍ほどになりました。

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ガーデン内のドイツトウヒも、ミットグローブのような姿に…。

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人気スポットの「鐘の鳴る丘」や「八面大王の足湯」も、雪に覆われました。

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しかし、午後からの暖かい陽気で雪はみるみるうちに溶けだし、今日にかけて日陰の一部を除いてほとんどが消えてしまいました。もちろん、道路にも雪はありません。

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でも今夜から明日にかけ、また降雪が予報されています。明日からの3連休、冬の安曇野を訪れる方は、路面にお気を付け下さい。 そして、暖かくしてお出かけください。

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メディカルハーブ-6   セントジョーンズワート

セントジョーンズワート

昔から創傷を治癒する力があり、中でも夏至の日(聖ヨハネの日)に収穫するととりわけ質の良いものがとれると伝承されてきたハーブです。

近年になって科学的な考察が進み、その主要成分に抗うつ作用のあることが実証され、季節性感情障害、生理期・更年期あるいは産後などに起こる抑うつに活用されています。

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暗く落ち込んだ気持ちを明るくすることから「サンシャイン サプリメント」の別名があるほどで、医薬品の原材料にも活用されています。

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こうした薬効が大きく期待される半面、薬剤との併用に注意が必要です。特にインジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心剤)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、デオフィリン(気管支拡張剤)、ワルファリン(血液凝固防止剤)、経口避妊薬などの製剤との併用は避けなければなりません。     

◆ 和名     セイヨウオトギリソウ

◆ 学名     Hypericum perforatum

◆ 主要成分  ジアンスロン類(ヒペリシン、ソイドヒペリシンなど)、フラボノイド配糖体(ルチン、クエルセチン)、タンニン、ハイバーフォリン、精油

◆ 作用     抗うつ、精神安定、消炎、鎮痛

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「昭和」の匂いが漂うレトロな品々が展示されています

昭和30年代の懐かしい横丁の日常風景が、安曇野市の「国営アルプスあづみの公園・あづみの学校」内に再現されています。「昭和の横丁」と題した企画展示で、駄菓子屋、玩具屋、レコード店のほか、一般家庭の居間も使用されていた生活用具とともに見ることができます。

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駄菓子屋には、当時販売されていた種類豊富な駄菓子がズラリ。6年ほど前、封切られロングラン上映された『ALWAYS 三丁目の夕日』のなかにでてきた駄菓子屋・茶川商店を彷彿とさせる駄菓子が所狭しと並んでいます。

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レコード店には、往年の人気歌手のドーナツ盤ジャケットが飾られています。歌謡曲ばかりでなく、当時の子どもたちのヒーローだった「仮面ライダー」に混じって、いま話題の「タイガーマスク」のジャケットもありました。

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街角でよく見かけた商業看板も、飾り付けられています。そういえば、いつの間にか今は目にすることがなくなったと気づくのではないでしょうか。

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そう広くはないスペース展示ですが、きっと記憶や心に残る昭和の情景が浮かんできて、遠い昔の日々を思い出される方も多いのではないでしょうか。

2、3月の土曜日や祝日には、紙芝居や「独楽(こま)のサーカス」大道芸も上演されます。

「昭和の横丁」は、4月3日(日)まで開催されています。くわしくはこちらをご覧ください。

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安曇野の屋根瓦-18  鬼瓦(その3 文字とマーク)

民家の蔵の上の鬼瓦の水文字の上に、鳩がとまっていました。

以前ご紹介した鳩の飾り瓦(「安曇野の屋根瓦-12」)でなく、生きている本物の鳩です。左の隅にもう一羽、顔を出しています。通るたびに鬼瓦の近くに鳩がいるので、巣があるのかもしれません。

     5                      (堀金・田多井)

ところで、文字瓦は「水」だけとは限りません。            

「鬼瓦(その2)」でご紹介した矢ノ沢消防分団の隣りで、珍しい文字瓦に出会いました。

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矢ノ沢地区は明科の山間部になります。そこの子弟たちが通った旧矢沢分教場の建て物が残っています。

明治40(1907)年に上川手小学校の分教場が建てられ、大正6(1917)年にここに新築移転し、昭和30(1955)年まで使用されていました。

ですから、この建て物は大正期の建築物になります。そこの鬼瓦に…

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「學」の文字が入っています。「學」は学の正字になりますが、今はほとんど使用されません。それだけに年代を感じさせます。

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豊科・真々部の小さな社の裏手に、今は使用されず取り外された「奉」の文字瓦がありました。新しく葺き替えた時に外されたものと思われますが、初めに社を造営した時に奉納の意味を込めて「奉」の文字を刻んだのでしょうか。

文字ではありませんが、やはり明科の中心地区に、郵便局のマークが刻まれた鬼瓦を見つけました。

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今は閉じた郵便局で、下がその全景です。民家を改造していますので、簡易郵便局だったのでしょう。「昭和」の匂いの残る建て物ですね。

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同じ〒マークの瓦は、現役で営業している明科・木戸簡易郵便局でも見ることができます。

余談ですが、郵便局が地図記号でなぜ〒マークで表されるかご存知ですか? 〒は片仮名のテに似ていますよね。郵便事業はその昔、逓信省(ていしんしょう=郵政省の前身)と呼ばれた省庁が管轄していたことから、その頭文字を取って図案化したそうです。

豊科・本村の大日如来堂にある卍マーク。卍印は地図上で表す寺院のマークですが、この場合は、紋章に当たる寺章(左万字紋)の意味合いが大きいのかもしれません。

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雪の上に、安曇野に生きる小動物たちの跡を追って

立春も過ぎ、安曇野は月が変わってから気温も少し穏やかになりました。厳しかった1月の寒さがうそのようです。最高気温も氷点下から抜けだし一ケタ台ではありますが、暦どおり春の気配がうっすら感じられます。でも、このまま推移するとは思えないのも事実ですが…。

明科・蜂ケ沢から流れ出てきた沢水は、一月の寒気で凍りついたまま、未だ溶けていません。

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堀金・須砂渡の烏川渓谷も寒さが緩んできたとはいえ、堰堤の両側は凍りついたままですし川面にも凍った部分が残っています。

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こういう寒さのなかでも、この一帯に生息している小動物たちも必死に生きていこうとしています。新雪が降った後など近くの山に行くと、さまざまな小動物や野鳥たちが食べ物を求めて歩いた営みのあとを見ることができます。

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これはホンドタヌキが歩いた跡です。雪の上にホンドキツネ、ニホンリス、テン、イタチ、オコジョなど、いろいろな動物たちの足跡が残っています。

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時には、同じところに大小の足跡が残っていて親の後に続いて子が歩いたと思われるものがあったり、急な険しい道なき雪原をラッセルしてどこへ行ったのかと首を傾げたくなるような足跡があったりします。

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サルのものと思われますが、サルは通常、群れで行動するはずなのですが、一匹のものだけで周辺にはありません。群れから外れた単独行動なのでしょうか。

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この足跡はどの小動物のものでしょうか。小さな足で、雪面を少し這うような歩き方です。    

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安曇野では冬の日を、積雪の上に残した動物たちの足跡をスノーシューなどでたどって自然観察を楽しむ人たちが増えています。

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スカルプ(頭皮)ケアで健康な髪を保つトニックローション

薄毛やハリ、コシがない-など髪に悩みをかかえている方たちが性別をこえ、幅広い年代に広がっています。そういう方たちに、頭皮と髪を健康に保つアーユルヴェーダのヘアケアのためのトニックローションをご紹介いたします。

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アーユルヴェーダとは、インドで5千年の歴史を持つ伝統療法です。アーユルヴェーダでは、アムラやセンテラなどのハーブからエキスを抽出して、ヘッドマッサージを行います。美しく健康な髪には、スカルプ(頭皮)のマッサージで血行を促進し、毛穴のクレンジングが欠かせないという伝統的な健康法に基づいています。

この「スカルプケア トニックローション」は、髪の毛を小分けして、スプレーの口元を頭皮に近づけ地肌に直接スプレーします。そして、指の腹などでやさしくマッサージするようにしてもみ込みます。そうすることにより、頭皮を引き締め地肌が清潔に保たれます。

アムラは、ビタミンC、フラボノイドを含み、髪一本一本をコーティングし傷んだ髪にコシやハリを与えます。センテラは肌を引き締めキメを整える働きがあり、肌にハリや潤いをもたらすといわれ、多くの化粧品にも採り入られています。

 

スカルプケア トニックローション 〕 
               150ml入り   2,310円(税込み )                   

* 〔 スカルプケア トニックローション 〕は、ハーブスクエアで通常販売しているほか、通信販売でも取り扱っています。  詳しくは、TEL 0263(83)7782へお問い合わせください。

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ツルの宮~穂高・古厩

市兵衛は有明山のふもとに住む猟師でした。ねらった獲物はむだなく仕留める腕を持ち、しかも、それを毛皮にしたり、剥製(はくせい)にすることがとても上手でした。

ある年の雪どけも間近のある日、市兵衛は、その冬最後の猟に出かけました。 ところがその日は、一日中かけずり回ったのに、ウサギ一匹獲れませんでした。市兵衛は仕方なく、仕掛けていたわなをかたづけ、薄暗くなった道を帰ろうとしました。

     031(市兵衛も猟を終えて帰ってから、こうして晩酌で一日の疲れを取っていたのでしょう=大町山岳博物館蔵)

ふと見上げると、大きな鳥が二羽、空高く飛んでいるのを見つけました。「よーし、あの鳥が、この冬の猟のしおさめだ」と、かついでいた鉄砲をかまえ、ねらいを定めて引き金をひきました。ズドーンという大きな音とともに、飛んでいた鳥の一羽が落ちるのが見えました。

「しめた! やったぞ」。急いで近づいてみると、なんと、うつくしいツルが倒れているではありませんか。「こりゃ、りっぱなツルだなあ」とツルを抱き上げ「そうだ。六助のところは雪が解けりゃ嫁取りだといっていた。お祝いにこのツルを贈ろう、きつと喜ぶぞ」と思いました。市兵衛と六助は、小さいときからの仲よしでした。

     107(ツルは有明の空を飛んでいたのでしょうか? ハクチョウや写真のシラサギが飛んでいるのは、確認されているのですが…=大町山岳博物館蔵)

市兵衛は家に帰ると、さっそくそのツルを剥製にしました。それを六助の婚礼の日に贈って、とても喜ばれました。その後、六助はそれを床の間に飾り、家宝のように大事にしました。 二年たち、三年たって、六助のところでは次々に子宝に恵まれ、農作物の収穫も、ずっと多くなりました。

六助は、こんな幸せはみんな市兵衛からもらったツルのおかげではないか、と村の衆に話しましたので、村の衆は「あのツルはえびす様か、大黒様の生まれかわりかもしれね」などと、噂しあいました。

     040_3           (恵比寿さまか大黒さまの生まれ変わり?=明科・下押野の石像)

いっぽう市兵衛は、このごろすっかりふさぎ込んでいました。というのは、毎年雪が消え始めるころになると、一羽のツルがどこからかやって来て、悲しそうに鳴きながら、市兵衛の家の上を飛び回ると、さっと北を指して飛んで行くのでした。

その鳴き声を聞くと、市兵衛の胸はなぜかしめつけられるように痛むのでした。そして、今年も市兵衛は、そのツルを見たのでした。 「あのツルの鳴き声は、ただごとではないな。あの時、おれが撃ち落したツルは、あのツルとつがいのツルだったのか。きっと北へ帰る途中だったのだろう」。

亡くした相手を探して、毎年やってくるツルの気持ちを思うといても立ってもいられなくなり、六助のところへ出かけ、わけを話してツルの剥製を返してくれ るように頼みました。「そうか。残念だが、そういうことなら仕方がないなあ」と六助は気持ちよく返してくれました。

市兵衛は、さっそく家の側へ小さな祠(ほこら)を建てて、剥製のツルを手厚く供養し、猟をきっぱりやめることを誓ったのでした。その夜、市兵衛は自分の家の上空を二羽のツルが二度、三度、大きく回ってから北をさして飛んでいくのをはっきり見ました。「あっ、あのときのつがいのツルだ!」。市兵衛は思わず叫んで、二羽をいつまでも見送りました。

     034  (猟をやめることにした市兵衛は、こうして銃を折ったのでしょうか=大町山岳博物館蔵)

それからというもの、市兵衛は悲しい声で鳴きながら飛ぶツルの姿を見かけることはなくなりました。 村の人たちは、市兵衛の建てた祠を「ツルの宮」と呼び、毎年、ツルの飛んでくるころ、お祭りをしたということです。

 

       * 『 あづみ野 穂高の民話 』(安曇野児童文学会編 )を参考にしました。

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寒風の中、おいしい安曇野リンゴ作りの作業が続いています

安曇野は一年の中でも、最も寒い時期を迎えています。夜明け前の厳しい冷え込みで氷点下まで下がった気温が、日中もさほど上がらない日が続きます。

そんな中でも雪が降らない日を選んで、外作業に勤しむリンゴ生産農家の人たちの姿があります。     

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リンゴは、雨が少なく、昼と夜との温度差が大きいほど果肉が引き締まり甘さがのるといわれます。安曇野・三郷から堀金地域にかけての標高600~700㍍の山麓沿い一帯は、こうした好条件に加え河川によって堆積した肥沃な土壌に恵まれ、全国有数のリンゴ産地となっています。

おいしいリンゴを育てるために生産農家では、正月明けからリンゴの木の剪定、誘引、元肥などの作業が始まっています。

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降った雪がところどころに残り寒風が吹きすさぶ中でも、防寒着に身を包み、脚立や専用リフトに乗り、良質の実がなる短果枝を残しながら伸びすぎた枝を切り落としていきます。落とす枝の量もヤマになります。

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安曇野リンゴの特徴は、木の大きさを2.5㍍ほどのコンパクトに抑えて育てる矮化(わいか)栽培と呼ばれる技術です。低木化することにより太陽の光が木全体にまんべんなく当たり、葉で作られた養分が果実に蓄えられ、とりわけおいしいリンゴが育つのです。
そのために専用フックやヒモで枝を誘引する作業が欠かせません。

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こうした生産農家の努力が実を結び、昭和59年に最高の栄誉「日本農業賞天皇杯」を受賞しています。

おいしいリンゴを全国に送り届けるたゆまぬ寒中作業が、今日も続いています。

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